イタリア系フランス人の夫と日本で婚姻手続き、
その2か月後に日本で結婚式、翌年にフランスで結婚式を挙げた私。
結婚前夜までのもろもろは↓で書きましたが、
今度はフランスの結婚式当日に感じた違いもろもろを書いてみます。
今日は写真多めダヨ!
結婚式当日に感じた色々な違い
1:役所でのセレモニー必須、教会は任意
ヨーロッパの結婚式というと、教会での挙式がイメージされるかもしれませんが、教会は必須ではありません。
最近は宗教に関わらず、人前式の形をとるカップルも多いですが、それも必須ではありません。
必須なのは、役所でのセレモニー。
日本だって役所に書類出しに行くじゃんと思うかもしれませんが、書類もろもろだけでなく、役所で市長など自治体の偉い人もしくはその代理の人立ち会いの元、セレモニーを行わないとなりません。時間にして2時間くらい。
↑こんなかんじ。ちなみに真夏なのに冷房が無くて窓が締め切られてて人いきれで熱中症になるかと思うくらい暑かったw
このセレモニーをしないと「結婚した」と国から認めてもらえず、家族の情報が記載され、行政手続きにも使う「リヴレ・ド・ファミーユ(Livret de famille/家族手帳)」が交付されません。(そういえばうちのリヴレ・ド・ファミーユはどこだ……きっと夫が保管してくれてることを願う……)
簡単にまとめれば、
・役所のセレモニーだけ→OK
・役所のセレモニー+教会や人前式→OK
ですが、
・教会や人前式だけ→法的に結婚したとは認められない
のがミソ。
私の場合は、市庁舎→教会→パーティーという1日がかりのフルコースでした。
ただ私と夫は日本で法的な手続きをしていたので、役所でのセレモニーはガチなものではなく、義理の祖父母が行ったダイヤモンド婚のセレモニーに、せっかくだから記念にと混ぜてもらった形でした。
2:ご祝儀っぽいものがある
日本の結婚式というと、ゲストはご祝儀袋に新札を入れて名前と金額を書き、当日の受付で渡しますよね。
フランスはそこまでカッチリとはしていません。(そもそも受付ってものがないし)
が、ご祝儀のようなシステムはあります。
といっても「友達だからいくら」と決まっているわけではなく、任意の金額を封筒(どんな封筒でも可)に入れ、設置された箱に入れておくというカジュアルな感じです。「受付で出さなきゃいけない」という半強制的なものでもありません。
別に見張りがいるわけでもなく、長いパーティーの間、その大金が集まった箱は会場の隅に放置されており……「貴重品からぜったいに目を離しちゃだめ!」という割にわりとラフなんだな~というイメージです。
(まあ人数が多いとはいえクローズドな空間だからだからと思いますが)
3:席次が違う
日本の結婚披露宴といえば、新郎新婦に一番近い席は主に会社の上司や来賓で、家族は末席ですが、フランスは逆です。
新郎新婦に一番近い席を占めるのはまず家族。そして親しい友達。
特別仲が良ければ別ですが、会社の同僚や上司は基本的には呼ばれません。
4:式次第はない
分刻みで進んでいく日本の式と披露宴。
インカムをつけたウェディングプランナーさんたちがカッチリとタイムキーピングを行い、上司の挨拶→乾杯→歓談→お色直し→余興→……のように粛々と進んでいくのを厳密に管理します。
フランスの役所でのセレモニーや教会式、披露宴にはある程度の流れはありますが、「次はこれ」「次はこれ」といった手元のプログラムもなければ、タイムスケジュールもありません。(ディナーの場にあるのは、今日のメニュー結婚式仕様)
一度参加したら、あとは流れに身を任せるべし!
5:とりあえず踊る
パーティーの場では、大体DJがいます。プロのDJに頼む場合や友達が担当する場合もありますが、DJがいます。
映画でも良く見る光景ですが、それは恒例のダンスタイムのため。まあ~、皆踊るの好き。老若男女問わず。若者たちだけでなく、新郎新婦の両親……だけでなく祖父母の代までダンスダンス。
そんな陽気なイメージのフランスの結婚式ですが、感動のシーンもあります。
まあ、それもダンスだなんだけどね。
新婦と新婦父がスローダンスを一曲踊り、曲の終わりで新婦父が新郎へとバトンタッチ。続いて新婦と新郎が一曲踊るというものですが、新婦父が新郎にバトンタッチする時は、いつも涙腺が緩んでしまう私。だって何か感慨深いんだもん!
←思わず涙腺うるむやつ。
ちなみにフランス人の結婚パーティーに行くなら、
クロード・フランソワ(Claude François)の
「アレクサンドリ・アレクサンドラ(Alexandrie,Alexandra)」を聞いておいた方がいい。
↓この曲です。
そして「ンンハッ!!」っていうタイミングを覚えておいた方がいい。
できれば「バ・ラ・クーダ♪」のタイミングもつかんでおいた方がいい。
何故なら絶対流れる曲だから!
そしてイントロ流れただけで大盛り上がりで皆踊りだすから。
振り付けは大体適当で大丈夫だけれど、「ンハッ!!」っていうところで天高く突き上げた拳を一気にぐっと引き寄せるのがポイントです。※PV参照
ちなみにフランス人の結婚パーティーで、この曲が流れなかったことは今まで一度もない。
え、古い曲じゃん……と思うかもしれませんが、まじで老若男女みな歌えるし踊るから。10代で「え~、私好きなのEDMなんですけど~」みたいな子ですら、クロード・フランソワの曲は知っているほど。
←深夜2時くらい。左側手前の青い服の人は新婦ママ。
6:長い
これも良く聞く話かもしれませんが、長い。まあ長い。
披露宴→二次会→三次会みたいに場所を変える必要が無いのは楽なものの、ぶっ通しで夜中もしくは朝まで続くので、体力勝負です。Redbullに翼を授けられておくことをおすすめする。
ウェディングケーキ入刀があり、デザートを終えれば段々と帰っていく人が出てきますが、終わりの時間は明確には決まってなく、何となく全員が帰ったなあというタイミングが終了の合図。
ちなみに私の結婚式では、夕方から始まったパーティーは夜中まで当然のごとく夜中まで続いたのですが、
ウェディングケーキ入刀をしたときは0時を回っていました。
結婚式の翌日は死屍累々
夜中もしくは朝方まで続くなんて、フランス人はタフなのね……と思うかもしれませんが、翌日は大抵二日酔いと胃もたれに苦しみます。そりゃそうだ、ハイカロリーな食べ物にお酒がぶがぶだもの。
一番最近参列した友達の結婚式は泊りがけだったのですが、翌日朝に新婦からまず配られたのが、「二日酔いキット」。なんて素晴らしき気遣い!
中身はウェットティッシュ、ブレスケア的タブレットなど……ああ、ここにパウチの味噌汁が入ってたら最高なのに……と思ってしまう日本人な私。
フランスの結婚式に参加する場合は、体調は万全に整え、存分に飲んで食べて踊って騒ぎましょう。一緒に盛り上がって騒ぐのが何よりものお祝いだからね。
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