フランスの結婚式の定番「ジャルティエール」をやった話

フランスの結婚式の定番「ジャルティエール」をやった話

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イタリア系フランス人の夫と結婚した私。結婚式はすでに6年前のこと。

日本とフランスの両方で結婚式を行い、フランスの結婚式ではまあ色々と可愛らしいハプニングもありました。

せっかく国際結婚をするんだし、どうせなら両国の伝統に浸った式にしたいという思いもあり、日本ではみっちり神前式、フランスではフランス流の式を執り行ったわたしたち。

とにかく長いと言われるフランスの結婚式と結婚パーティーですが、その中で、フランスの伝統とも言われる「ジャルティエール」もやりました。

フランスの結婚式でのハプニングはこちら↓をどうぞ

 

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ジャルティエール( Jartiere )とは

フランスの結婚式では伝統と言われるものの、「ジャルティエールやったよ」というと「え、本当!?」と驚かれます。

ジャルティエールとは新郎版ブーケトスでもある「ガータートス」のこと。花嫁が太ももあたりにつけたガーターベルトを新郎が外し、未婚男性に投げるというものですが、フランス流はちょっとルールが異なります。

ちなみに身に着けるガーターベルトは、このような片足だけのもの。

 

まずは「ジャルティエール」」の映像でも。

盛り上がってますね~。

 

私が聞いたルールでは、
・花嫁が高いところ(椅子の上)に立つ
・参加者がチップを払うと、それが男性だったらドレスを上げ、女性だったら下げる
・チップは「XXユーロ!」とお札を手にもって金額を叫び、回収担当の袋に入れる
・ドレスが上がり、完全にガーターベルトが見えるタイミングでチップを払った男性客がガーターGET
・ガーターは、口で取る(手はダメ)
司会進行は夫の母
新郎は参加禁止

というものでした。

 

「君は椅子の上に立ってるだけでいい。あとはママがやってくれる。大丈夫、うちのママ、ジャルティエールの名手だから!」という夫の励まし(?)を受け、いざジャルティエールがスタート。

 

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義母がうますぎジャルティエール

パーティー会場前方に設置された椅子の上に立つ、ウエディングドレス姿の私。隣にはマイクを握る義母。スカートの上げ下げも義母がやってくれたのですが……これが驚くほど上手

 

男性陣から「5ユーロ!」「10ユーロ!」という声が上がれば、すかさず女性陣から連続で「10ユーロ!」と叫ばれ、裾の高さは一進一退。

 

チップは大体5ユーロから10ユーロが一般的なのですが、時には20ユーロ札を出してくるつわものも。

 

うまく会場を煽り、スカートの丈を調整し、ジャルティエールが終わるまでにいかに多くのチップを集めるかが義母の手腕にかかっているそう。(そして我が義母は、その話術と煽りで平均的な金額の2倍近く集めることで有名だとか……)

 

ああ、そろそろガーターベルトが見える、このまま男性陣がもう一声あげれば終了……という時も、「さあさあ女性陣、このままだと終わっちゃうよ、いいの?意地を見せなくていいの??」的な煽りをし、見事に「20ユーロ!」という掛け声をいただく。

「あらあ~、20ユーロだったら、結構ガツンとスカート下げないとね!」と、脛の真ん中あたりまでスカートを下げる義母。男性陣からはブーイング、女性陣からは大喝采。この義母、只者ではない

 

しかしいつかは終わりが来るもので、さあジャルティエールの勝者は誰かと思っていたら……

 

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ルール違反で勝者、我が夫

 

もう半分くらいガーターが見え、次にチップを出した男性が勝者になるという頃。

 

「さあさあ、次に声を上げた男性が勝者よ。誰が行くの?さあさあ!」という義母の煽りに対し、会場後方から「20ユーロ!!!」という大きな声が。

 

「20ユーロ!さあ、ガーターが見えました! ムッシュー、あなたが勝者よ、さあ前に出て……、って、あれ?」と義母。

 

何故なら最後の20ユーロは、我が夫からだったから。しかも財布を持っておらず、隣の人に「ちょっと20ユーロ貸して」と頼んだらしい。

 

いやちょっと、新郎は参加禁止って言われてたやん……

 

ルール違反を冒し、20ユーロ札を高々と掲げながら前へ出てくる夫。会場は大喝采。

 

「まぁ~、他の人にガーター持ってかれたくなかったのね! ってやつかしら? じゃあ心置きなくガーター、持ってお行き!」という義母のアナウンスが響く中、口を使って(レース部分を噛んで、そのまま引っ張り下ろす)ガーターをゲットしご満悦な夫。

 

ちなみにこのジャルティエールが行われている間、私はじっと椅子の上に立ち、義母のなすがまま。まるでそれは、競りにかけられたマグロ。(生きてるけど

 

ちなみにこのジャルティエールで集めたお金は、ご祝儀(っぽいもの)と共に、私たちの新婚旅行費用となりました。

 

もしこれからフランス人と結婚して、フランスで式を挙げるよという人、「ジャルティエールやる?」と聞かれたら、是非手をあげてみてください。どうせならフランスの伝統も体験してみましょー。

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