世界の民族の特徴をからかうエスニックジョーク。
「各国の集合時刻」
開始1時間前
ドイツ人と日本人が来る
30分前
アメリカ人がやって来る
10分前
イギリス人が現れる
開始時刻
ロシア人がちょうど来る
5分後
フランス人がすべりこむ
15分後
イタリア人が余裕の登場
30分以上経過
スペイン人がようやく現れる— 世界で通用するジョーク集www (@world_joke_) 2014年8月19日
大体において、日本人やドイツ人はお堅くキッチリ、ラテン系の人々はおおらかというかテキトーという感じで描かれます。
私の夫も義家族もフランス国籍のフランス人なのですが、義母はイタリア国境にある南フランスの街で生まれ育った「イタリア系フランス人」。そして義父は、アルザス地方のドイツ国境にある街で生まれ育った「ドイツ系フランス人」。(夫の実夫は既に亡くなっているため、義父は夫からみても義父。ちなみに実夫はイタリア系フランス人)
そして私、日本人。
あら、義家族の中で日独伊三国同盟だわ(‘Д’)
さすが大陸の中にある他民族国家フランス。一家族の中で民族のオリジンが異なることなんていうのはよくある話ですが、それでも「フランス人」とくくれるんでしょう?……と思うなかれ、個人差はもちろんありますが、結構「XX系」の国に気質は引っ張られていると思イマス!
ドイツ系フランス人義父の「ドイツ」的部分
まずはフランス人義父のドイツ的部分。
時間はきっちり守る!何なら5分前行動!
フランス人とざっくりイメージすると「時間にルーズ」という印象がありますが、この義父、ドイツ的なのか何なのか、時間はきっちり守る!
何なら、5分前行動だってする!
以前、私と夫がフランスで結婚式を挙げた後、私の両親も交えて車で旅行に行ったことがありました。
人数が多いので、義母が運転する車と義父が運転する車に分かれて乗ったのですが、その時私は義母の車。旅行のスケジュールをたてたのは義父。
義母の車チームはサービスエリアでトイレに行ったりコーヒーを飲んだりし、「さて行くか」と道を飛ばしていたところ……義父から電話が。
義父「今どの辺?」
義母「XXXの辺り」
義父「何だって!?予定通過時刻より3分遅れてるじゃないか!」
……という声が車内にスピーカーで響き渡る。
さ、さんぷんって……この人は通勤時間帯の山手線の運転手か何かなのかと思ってしまいました。
掃除大好き!落とせない汚れなどない!
「ドイツの人はキッチンを綺麗に保つことに命を懸けるから、料理をしないんだ」などとエスニックジョークでからかわれるドイツ人。
料理をするしないは置いておいて、義父、めっちゃ掃除好き。
ピッカピカに磨き上げるのが好き。
しかもエコとかそういうのが好きなので、合成洗剤とかはなるべく使わず、自然にやさしい形で磨き上げるのが好き。
口癖は、「スポンジがあれば何でも落ちる」。
書類仕事どんとこい!むしろ好き!
行政手続きやら何やらで煩雑な書類作業が多いフランス。
義父と義母は会社を経営しているので、申請やら税金やらいろいろとあるのですが、予想通りイタリア系の義母は細かい書類仕事がニガテで嫌い。
しかし対する義父は、書類仕事どんとこい。ていうか得意。ファイリングまできっちりするぜ!というタイプ。
日本人で会社勤めをしていた私ですら、ビビるレベル……
私の両親と旅行した時の記念にくれたのは手書きの工程表
私と夫の結婚式後の旅行、スケジュールを組み上げたのは義父でした。
義父による厳しいスケジュール管理により滞りなく旅行を終えたのですが(まあ複数人ノロで倒れるという惨事はあった)、驚いたのは旅行終了後。
日本に帰る私の両親へ、義父からプレゼント。
何と、手書きの旅行の工程表。
しかも行った先だけではなく、その日の天気や各スポットの大体の到着時刻、食事によったレストランの名前と住所、立ち寄り先の特徴などのメモ……と、何ですかこれ旅行記ですか!と感動してしまうレベルの記録でした。
すごい細やかさだ……
イタリア系フランス人義母の「イタリア」的部分
そんなきっちりかっちりのドイツ系義父に対し、イタリア系の義母はまさに水と油。
「おおう、イタリア的……」と思うところがめっちゃあります。
時間はゆるゆる
何せ、息子の結婚式@教会の集合時間に遅刻し、我が夫がブチ切れたレベルですから……
「あ、ごめんちょっと遅れるわ」と言っておいて2時間遅刻なんて、よくある話。
夫が小さい頃のことですが、「あと15分で家出るわよ~」と義母が言っても、その「15分」が日によってバラバラ。本当に大体15分くらいなこともあれば、1時間以上待たされることもあったそうな。
それなのに、「15分」と口癖のように言う義母。「30分で」とか「1時間で」とか、状況に合わせて変えることはしなかったらしい。
そこで、夫と二人の兄が考え出したのは、「15分に大中小のレベル分けをする」という技。
義母「あと15分でご飯よ~」
夫たち「大中小どれ?」
義母「……中?」
という会話をしていたらしい。
ちなみに小は15分、中は30分、大は45分~1時間という区切りだったそう。
万事豪快というか適当
逆に考えれば、細かいことを気にしないおおらかな性格ということもできますが、まあ何だかおおざっぱです。
例えば、車の中で飲んでいたボトルのコーラをひっくり返してしまった時のこと。
「あ~あ、こぼしちゃった」と言いながら、ティッシュで適当に拭く義母。
いやそれ、乾いたらベッタベタになるやん……と私が思っていたところに義父が登場。
義父「どうした」
義母「コーラこぼした」
義父「何?! ちゃんと拭いたか?」
義母「拭いたわよ、乾いたティッシュで」
……それを聞いた義父はどこかに消え、少しして水に濡らしたキッチンペーパーを手に戻ってきたうえ、ごっしごっしとコーラの跡を拭き始めました。
義父「こうしないと、後でベッタベタになるだろう!」
……うん、私、義父に完全同意。
マンマミ~ア的に喜怒哀楽が激しい
フランス人もれなくそうかもしれませんが、感情表現がデカイ。
怒と哀という負の感情はそこそこですが、喜と楽がもう……マンマ・ミ~ア!!という感じ。
とりあえずテンション高め。
結婚とは神様の前で誓うこと
カトリックが根強いイタリアに比べ、公の場では宗教を持ち出さず、国家的にも無宗教を選択しているフランス。
それがどこまで影響しているのかはわかりませんが、最近では教会式を挙げるカップルが減ってきているそうです。まあそもそも、結婚じゃなくてPACSを選ぶ人やそもそも何の手続きもしないという人も多いためということもありますが。
しかし、我が義母は、「一緒にいる覚悟を決めたなら結婚しなさい!パックスはダメ!そして結婚する時は、ちゃんと神様の前で誓うのよ!」というタイプ。(周囲からも”今時珍しい……”と言われている)
フランス人にしては、ずいぶんと結婚に重きを置いている印象があります。
……だがしかし、こんなことを言いつつも熱心なキリスト教信者というわけではなく、幼時洗礼は受けているもののほぼ全く教会にはいきません。
フランス要素により民族的特徴が薄まってるなあと思うところもある
……とはいえ、義母も義父もいくら家族がドイツ系やイタリア系であろうとも、フランスで生まれフランスの教育を受けてきたフランス人。
フランス的要素により、それぞれ「ドイツ系」「イタリア系」の特徴が薄れているなあと思う所もあります。
意外とフリーハンドでやっちゃう義父
ある時、「ちょっとこの紙を3等分にしてほしい、仕事で使う」と頼まれたことがありました。
仕事で使うならキッチリした方がいいわよねと思ってしまう私、日本人。
定規を取り出し、綺麗に3等分になるよう長さを図り、まっすぐに切るようの線をひこうとしたところで義父ストップ。「ああ、そんなにきっちりしなくていいよ」と、おもむろにハサミを取り出し、じょきじょきと切り始めました。
フリーハンドだから、もちろんまっすぐ切れていない。でもまあとりあえず3等分になって満足顔の義父。
しかし、お義父様、これは……「3等分」ではなく、「3つに分割しただけ」でございます!
息子大好きに適度に個人主義が入っている義母
世のイタリア系マンマの息子大好き度は半端ないようで……
という私の情報仕入れ元は、ヤマザキマリさんの家族エッセイ漫画なわけですが。
息子大好き!ラブ!結婚なんてしないで私のアモーレ!!的なイタリア系ママン。
我が義母もそうかといえば……息子のことは大好きだけれど、「息子は息子で別の人間」という、おフランス的個人主義により、わりとバランス良い感じになっております。(ラッキー)
正反対の気質の義母と義父、来年結婚30周年
もちろん個人差は大きいですし、多数の民族が混ざっているフランスでは「フランス人」がどういう人かを表すのも難しいレベルだったりします。フランス人ですら、「フランス人ってどういう人?」と聞かれると頭を悩ませるレベルだもの……
しかし「XX系」と頭につくことで、その国の気質にある程度影響されているのかなあというのは、我が義家族を見ていても思う所です。
ちなみに水と油レベルに色々と気質が異なる我がイタリア系義母とドイツ系義父ですが、これまでに離婚に至るんじゃないかレベルの大げんかも何度かあったそう。
でもそれを乗り越え、何と来年結婚30周年。おめでたいことです。
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