今日10月14日は、「鉄道の日」だそうです。
1872年(明治5年)10月14日に新橋駅と横浜駅を結んだ日本初の鉄道が開業した記念日だとか。
日本の電車は偉大ですよね。
時間に正確だし、車内は綺麗だし、不具合があってもきちんとアナウンスされるし。
まあ、殺人レベルの満員電車は誇らしくは思わないけども。
これに比べて外国の電車は……というのは、良く聞かれる話。
お国柄?スイスとドイツはなかなかやりおる
ヨーロッパには、地下鉄やローカル線、はたまた特急や長距離列車など、
広い大地に縦横無尽に線路が張り巡らされています。
しかし外国の電車はというと、「汚い」「治安が微妙」「時間がめちゃくちゃ」など、
散々な評判だったりします。
が。
国民性なのかなんなのか、
スイスとドイツの電車は、きれいだし時間にも正確。
さすが世界屈指の時計を生み出す国スイスに、
きっちりカッチリのドイツ!!
むむう、この国あなどれん……と思わずにはいられません。
フランスの電車はというと
フランスはパリのメトロ(地下鉄)が有名ですが、
私が主に利用したことがあるのは南フランスの路面電車と、
南フランス~イタリアまでを結ぶローカル線。
まあこれが……噂に違わぬ感じなんです。
しょっちゅうストライキ
フランスと言えば、何かあればすぐにストライキをする国として有名ですよね。
日本でもメーデーに向けてストが予告されたりしますが、
大体は「話し合いに決着がついたので、列車は予定通り運行します」と事前解決されるもの。
しかしフランスは、メーデーに限らず、しょっちゅう華麗なるストライキを実行します。
事前のお知らせがあるならまだしも、
「今日は電車遅いなあ~」と路面電車の駅で待ってると、
通り過ぎる人が「今日ストだから動いてないよ!」と教えてくれるなんてことも。
本当に、しょっちゅうストライキが行われます。
車内は……結構汚い
南フランスのローカル線。
線路は地中海沿岸に敷設されているため、車窓からは青い海を楽しむことができます。
夏なんて眩しいほどに水面がきらめいて、本当にうっとりしてしまう光景です。
でも、何か海がかすんで見える……
何でかしら、あら、もしかして感激のあまり私の目に浮かんだ涙のせいかしら……
いえ、窓が汚れているからです。
日本の普通車とグリーン車のように、
フランスも1等車と2等車という区別があります。
プラスの料金を払うだけあり、1等車はそれなりに綺麗です。
が、2等車は……
ヒドイ状態のところに当たってしまうと、
壁にスプレーの落書き、窓の冊子にガム、窓ガラスは真っ白くかすんでいる、
トイレのドアが壊れていて開きっぱなし……
なんてことも。
本当に日本の電車は、乗降数が異常な東京ですらきれいだなあ……と思います。
到着5分前にキャンセル
10時ちょうど発の電車に乗るべく、駅のホームで待つ私。
ちょうど5分前くらいに構内放送が流れました。
フランスの電車が5分10分遅れるのはわりと当たり前なので、
「おお、もしかしてこのタイミングで放送がかかるってことは、
時間通りに来るんじゃないか、ラッキー」と思っていました。
甘かった。
放送内容というと。
「10時ちょうど発のXX行きの電車ですが、
都合によりキャンセルとなりました」
!?
キャンセル!?
しかも「キャンセルされました」で放送は終わり。
次の電車(といっても一時間後)は来るのか、振替の電車はあるのかとか、
そんな情報は一切ナシ。
駅員に聞いても、「さあ……次の電車は……多分来ると思うよ」とか言われる始末。
1分や2分の遅れに謝罪する日本の電車はちょっとやりすぎだと思うけれど、
ちょっとくらいその爪の垢を煎じて飲んでもいいんじゃないか、フランスよ……
そんなフランスの電車をフランス人はどう思う
フランスは基本的に車移動の国なので、電車の利用率は日本人よりも少ないものの、
まったく使わないわけじゃありません。
利用するのであれば、遅れや運休で迷惑をこうむることもあるわけで、
「こんな状態のフランスの電車をどう思うか」と夫に聞いてみたことがあります。
※夫が一番良く利用したのも、南フランス~イタリアへのローカル線
「いやあ、日本と比べるのはアレだけど……フランスの電車だってなかなか頑張ってるよ。
まあ確かに遅れるけどさ、動いてるじゃん。ストライキの場合は除き。
フランスの電車は”今日は時間通りに来るかな?”って心配をすればいいけど、
お隣のイタリアなら”今日は電車動いてるかな?”って気にしなきゃいけないもん。
え、ストありすぎ? でもほら、ストライキは労働者の権利だから」
フランス:時間通りかはわからない(※スト時のぞく
イタリア:そもそも電車が動いてるかわからない(※ストじゃなくても
ああ、確かに……
「この電車はサンレモ(※イタリア)が終点でしたが、
イタリア側の電車の運行状況がちょっとアレなので、
今日は手前でとまりまーす。フランス内は通常運行してるのでご安心を」
なんてこともあったねえ、確かにフランスの鉄道会社はがんばって……る……?
いや、日本人から見たら、どっちもどっちじゃ!!
時間を気にするのはやめた方がいい
時間にルーズだと言われるラテン系の人々。
フランスもラテンの国ですから、御多分に漏れずです。
例え電車が遅れようが突如謎の運休になろうが、
「ちょっと聞いてよ、電車運休だって!!」と怒りの電話を誰かにかけていようとも、
朝の品川駅で電車が遅れた時ほど殺伐とした雰囲気にはなりません。
ちなみに電車が遅れた時に日本でよく見かける、
「はあ、すみません、電車が遅延しまして……出社が遅れそうです」
と電話する人も……ほぼ見かけません。
何かだるそうに、「そう、電車遅れてんだって、だから職場着くの遅れるわ、チャオ」みたいな電話をしている人はいる。
駅員に詰め寄る人もゼロ。
詰め寄ったところで電車が来るわけでもないことをわかっているからでしょうか。
ひとしきり文句を言って(※独り言か同行者か電話の向こうの誰かに)、
あとは次の電車までテキトーに時間を潰して待っているというある意味おおらかなこの姿勢、
殺気だった日本の通勤電車利用者にも見習ってほしいなと思ってしまいます。
もうほんとに、朝の品川駅とか通勤で使っていた自分えらい!
会社員じゃなくなって地方に引っ越した今は、通勤時間帯の東京の主要駅なんて怖くて歩けない!!
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