つい最近美容院に行きまして。冬の始まりで乾燥も気になっていたので、カットとヘアトリートメントをしてもらったのですが……うん、やはりプロの技は素晴らしい。
アホ毛もさもさだった私の髪の毛がつるぴかになりました(‘Д’)
常にセルフカットだぜ!という御仁を除き、暮らしているうえで避けて通れないのが美容院。異国に住んでいてもある程度は定期的に行かないとなりませんが……日本人にとってはふぬうぅ!?ということが起きかねないのが外国の美容院。
というか、私はフランスの美容院でふぬぅぅ!?という目にあいました。美容大国で名高いフランスですが、日本のヘアサロンとはどんなところが違うのでしょうか。
見かけだけではわからない!街中にある美容院は床屋さん的なところもある
一口に美容院といっても、1000円カットから高級ヘアサロンまで色々とタイプが異なる日本。
フランスも同じ。1000円カット(10ユーロカット的な?)を掲げてるチェーン店はないものの、カジュアルなところから大手チェーン、そしてエステも併設されているような高級サロンまで幅広くあります。
しかし日本だと床屋さんや1000円カットがあからさまに外観でわかるのに対し(あのグルグル回ってるやつとか)、フランスはいまいちわかりまへん。そして「美容院」「床屋」「ヘアサロン」など雰囲気で言葉を使い分ける日本ですが、フランス語は「Coiffeur(こわふゅー)」、一語。
……するとどうなるか。美容院だと思って入ったお店に、トリートメントなどのヘアケアメニューがない!!カット、カラー、パーマはあるけれどケア系メニューは一切ない、しまったこの店、「分類:床屋」か!! ということも。
じゃあ手軽に街中でトリートメントしたい場合はどうしたらいいか。ショッピングセンターやデパートなどに入ってる大手チェーン的な美容院に行くとある(はず)。そしてメニューを眺めて、「Soin(ソワン)」みたいなことが書いてあったり、店内にケラスターゼのボトルがディスプレイされているようなお店であればあります、と言って過言ではない(はず)。
ケラスターゼ パリ ですから、フランスでも有名。効き目は抜群ですよね。
あとは、例えばヘッドスパを受けたいという場合はエステに行ってしまうのもひとつの手。
まあ、事前にお店のメニューを調べていけば大丈夫です|д゚)
ドアをからんから~んと開けて「ぼんじゅ―」って挨拶してずかずか入っていくと……自分のやりたいことができず時に哀しいことになることもあるので、事前チェック、大事! ……って、私の事なんだけどね!
フランスの美容院、シャンプーの力が弱い
ケア系メニューでなくカットだけという場合でも、日本の美容院ではしっかりとシャンプーをしてくれますよね。ていうか、シャンプーメニューあるしね!(いやいや台湾とかなんて美容院で普段シャンプーしてもらうのが当り前よ的な話はおいておく)
絶妙の指加減でぐいぐいと頭皮をマッサージしてくれるのがとても気持ちいいわけですが……フランスの美容院のシャンプーってね、何かさわさわさわ~って感じなんですよ|д゚)
それ、洗えてる?くらいのソフトタッチ。もうちょっとぐいっと行ってくれ、ほら、そこにツボがあるよ!と思っても美容師さんの指は頭皮をなでるだけ。さわさわさわさわと洗われるため、逆にかゆみを感じてしまうほど。
そういえばフランスの街中で「シアツ」的なマッサージに行った時、力が弱くて全然揉まれてる気にならなかったのだけど……フランスの人ってぐいぐいされるの好きじゃないのかしら。話すときはグイグイくるくせに|д゚)
指圧や整体になれちゃった私からすると、ソフトすぎて物足りないんです。
フランスの美容院の不思議メニュー「ブラッシング」
髪の毛が天然ゆるふわパーマのフランス人女子が、ある日ぺかんとストレートになっていました。
「おおお、どうしたん?ストレートパーマかけたの?めっちゃ可愛いじゃん!」と聞いたところ、「ううん、パーマじゃないよ、ブラッシングってメニューをしてもらっただけ。洗ったらもとに戻っちゃうけど、シャンプーするまではさらさらストレートだよ」という答え。
ブ ラ ッ シ ン グ ? (*’▽’)
初めて聞いたよ、気になるナンダソレ。その子曰く、美容院に行って「ブラッシングお願いします」って言えば、シャンプーとブローで何だか綺麗に仕上げてくれるんだそうな。
日本では聞いたことがないこのメニュー。フランスに住んでるからにはやってみたい!と、知り合いの人のお店に行きまして、「ぼんじゅー!ブラッシング頼む―!」と注文した私。お値段しめて15ユーロ。
まずはシャンプーで髪の汚れをしっかりと取り、そして椅子に座ったらブラッシングタイム。ロールブラシを使って、一房一房綺麗にブローしていきます。完成形がどんなになるのか、わくわくが止まらない(*’▽’)
約30分程をかけて、ブラッシングメニュー終了。美容師さんは「ほれ、キレイになったでしょ!」とドヤ顔。期待を込めて鏡の中の自分を見る私。
……いつもとかわらん……
自慢じゃないがわたくし、超直毛。多少うねりはあるものの、ドライヤーで髪を乾かせばずどんと髪が真下に落ちるような髪質の持ち主。そのせいで日本ですら美容師さんに「あつかいづれぇ……」と言われてきました。一時期斜め前髪が流行った時なんて、「無理だからあきらめろ」って美容師さんに言われたほど。
前髪ですら真下に落ちるんだよ!斜め前髪になるようにパーマまでかけたのに、まっすぐ下に行っちゃうんだよ!前髪切ったらちびまるこ以外の選択肢ないんだよ!
……という私の髪。
うん、ロールブラシ使ってる分、ドライヤーでわしゃしゃしゃしゃーーーーってやった時よりは綺麗におさまってるけど……、テキトーに乾かした時と、あまり変わらない……
しかも終わって気づいたんだけど。「ブラッシングメニューは日本にない!」って思ってたけど、わかっちゃったんだよね。あ、これ、シャンプー&ブローだ、って……
期待を込めすぎたブラッシング、ちゃんと15ユーロは払いました。(当たり前)
テキトーに乾かした時とほぼ変わらない仕上がりで15ユーロか……
アジア人の髪がやっかいって本当なんだと実感したヘアカット
フランスの美容室で巡り合った衝撃体験はまだあります。
ちょうど私がフランスに住んでいた時、日本では前下がりボブがものすごく流行っていました。
↑こういう感じのね。
何かで気分を変えたくなった(確か、当時は恋人だった夫と大げんかした)私は長い髪をバッサリといって、このような前下がりボブに。その時は、当時近所に住んでいた日本人の凄腕美容師さんに頼んだので、仕上がりはバッチリ。あら私、モデルか何かかしらっていうオサレっぷりでした。
しかし短い髪というのは、時間が経つとあっという間にボサっとしてくるわけで。
しかも残念なことに、「そろそろ手入れしないと……」という頃に、その日本人の美容師さんは日本で美容学校を開設するため帰国してしまっていたのでした。
さあ困った。でもまあ、1センチくらい切るだけなら、美容師さんなら誰でもできるでしょ(*’▽’)……と思ったのが、あ ま か っ た。
カット中、「あらやだ、ハサミが上手く入らない」「あなたの髪固いわ、そういえば私、アジアの人の髪切るのほぼ初めてかも」「やだ、ハサミが滑る……!」という不吉な言葉を何回か聞いたものの、相手はプロだし下手なことを言って失礼に当たるのもイヤなので、じっと雑誌に集中していた私。
「できたわ、どう?」という美容師さんの声掛けで鏡を見たら……
前下がりとかそういうデザイン的な面は一切無視され、ずびーんと真横一直線に切られちゃってたの……(しかもちょっと曲がってる)
簡単に言うとアレよ、ちびまるこ爆誕。
大丈夫、フランス人美容師さんにもアジアの髪を切るのが上手な人はいる!
確かに、アジアの人の髪は白人系の欧米の人よりもハリがあります。というか、特に日本人の髪は平均的にツヤ・コシ・ハリと丈夫さが世界一というウワサを聞いたことも。
そう、私たち日本人は、「慣れない人にとっては非常に扱いづらい髪質」をしているのです。(多分
日本の美容室に行ってる時は全く出会わないこの事象。外国でヘアサロンに行ったからわかる……ある意味異文化体験、なのかしら。
じゃあ、欧米の美容院に行ったら悲惨なことになるのか、頑張って日本人の美容師さんを探さないとならないのかと言えば、そんなことはありません。
探せばいます! 私はといえば、ショッピングセンターに入っていた美容室で「私の髪、かたいらしいんですけどカットしてもらえます?」と聞いたところ、「アジアの人の髪も任せて!」という美容師さんに出会いました。(マジで上手だった。そして、フランスの水でばっさばさになってるのにろくにヘアケアをしていないことのお説教を受け、ケラスターゼを買っていけと薦められました)
変なお客さんと思われたらどうしようと思わず、勇気を出して「アジアの髪は手ごわいって言うけど、カットしてくれますか?」と、やんわりと聞いてしまうのもひとつのテ。
だって、ちびまるこちゃんにはなりたくないでしょ?
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